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わかるとは

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言葉の質問なのですが   投稿者:キムチ 投稿日:2005/04/10(Sun) 23:24 No.582

こんばんわ。前回はお返事ありがとうございました。今回は、唐突にすみません。「わかる」ということは、いくつかの所で教えて頂きましてよく理解できたと思っているのですが、反対語のように思えてしまう「わからない」のことで、困るというか、使い方などに疑問が湧き悩んでいます。お知恵をお借りできればと思い、投稿しました。よろしくお願い致します。

Re: 言葉の質問なのですが   投稿者:教師猫 投稿日:2005/04/11(Mon) 15:06 No.583

キムチさん。こんにちは。
キムチさん。キムチさんが回答者の立場であれば、この質問にどんな回答をしますか。

〔お願い〕
教師猫は不特定多数の方から質問を受け付けます。
しかし、質問者に具体的に役立って欲しいと願い回答は個人宛に考えます。
このため、抽象度の高い質問に抽象度の高い回答は無益と考え、抽象度の高い返答を好みません。
時として、抽象度の高い質問に具体的な回答は、頓珍漢にもなりかねません。
教師猫が再質問を行なうのは、個人宛に役立つ回答をしたいからです。
教師猫の再質問を嫌わないで、再質問に簡単に答えてください。
再質問の内容が理解出来ない場合や答えが分らない時はその旨伝えてください。
教師猫が再質問を「ひねる」理由は、質問者の個人的レベルを判断するためです。
意図的に質問者の質問内容に対する温度も測っています。
質問者の温度が高ければ、教師猫は徹底的に付き合わせてもらいます。
教師猫に高温の質問をぶつけ、治療家の粘りや質問に対する態度を測るのも面白いですよ。

>「わかる」ということは、いくつかの所で教えて頂きましてよく理解できたと思っているのです
>が、反対語のように思えてしまう「わからない」のことで・・・

学問的議論は別として、「わかる」という意味を「分けれる」と解釈して利用すると便利です。
「わかる」という意味を「分けれる」と解釈すれば、「わからない」とは「分けれない」という解釈ができ、「わけがわからない」とは、「分け方が分けられない」。
すなわち、分類法や分類の為の単位(比較の基準とする同種の量の名)を「混同していて分けれない」
あるいは、「知らない」という解釈ができると考えます。
この時、「わからない」は「わかる」の反対語ではなく、否定語として使用しています。

赤いりんごと黄色いバナナと黄色いテニスボールはどれが仲間でしょうか?

>「わからない」のことで、困るというか、使い方などに疑問が湧き悩んでいます。

具体的な回答が必要であれば、困ること(悩むこと)の具体的な例をあげて質問してください。

事象を理解し活用する上で、「分けること」は重要です。しかし「分け方」が悪いと弊害が生じます。
さらに、「分け過ぎる」と全てを失うことになりかねませんので、十分な「分ける」知識も必要となります。

Re: 言葉の質問なのですが   投稿者:キムチ 投稿日:2005/04/12(Tue) 01:25 No.586

ご返事ありがとうございます。

>困ること(悩むこと)の具体的な例をあげて質問してください。

例えばサラリーマンをしていた頃に研修業務をしていまして、これとこれがわかれば、わかったと考えて良いのではという場合でも、わからないと言われたり、なぜ、少しでもわかったときでも少しわかったではなく、わからないという言葉を使うのでしょうか。テレビに出てくる評論家のような方でも「わからない」という言葉を使っている場面があり、あまりにも「わからない」を安易に使っているように思え、あまり否定語は使わない方がよいと考えますので、「わからない」という言葉、言葉使いに少しこだわって考えることがあるのです。(愚痴みたいな感じにもなってしまいましてすみません。)

>赤いりんごと黄色いバナナと黄色いテニスボールはどれが仲間でしょうか?

私でしたら、りんごとバナナか、バナナとテニスボールかと答えますが、「わからない」と答える方もいると思うのですが、「わからない」という言葉、その言葉を使うことを私が嫌っているだけのことだけなのかもしれませんが、もっとよい言葉の使い方がわかればいいなと思い、こちらの掲示板に甘えさせて頂きました。

Re: 言葉の質問なのですが   投稿者:教師猫 投稿日:2005/04/12(Tue) 14:09 No.587

キムチさん。「キムチさん。あなたが教師猫の立場でこのような『質問?』を受けたら、どのような回答をしますか?・・・」

通常(臨床の場)なら、このように再質問をして、回答を待ち、更なる質問に答えて行きます。
コレは質問者(患者さん)と堂々巡りの議論を行なうためのものではなく、 質問者(患者さん)の質問の
目的を明確にし、治療家として対応するためです。


>>困ること(悩むこと)の具体的な例をあげて質問してください。
という教師猫の再質問に対するキムチさんの回答は条件を満たしていません。


>>なぜ、少しでもわかったときでも少しわかったではなく、わからないという言葉を使うのでしょうか。
この質問に対する臨床家としての回答は「当事者に質問してください」と言うことになります。
臨床家として回答するには、判断材料が少ないと言うより他にありません。


>>赤いりんごと黄色いバナナと黄色いテニスボールはどれが仲間でしょうか?
という、質問の回答には「分ける条件が示されていない」とか「色で分ければバナナとテニスボール」と言った回答を期待していたのですが・・・。


皆さんから珍問や奇問を募集し、教師猫がどんな回答をするのか。
このことを教師猫が楽しんでいます。

「わかる」「わからない」について、れいの場所に教師猫流に書き込んでみます。

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お答えします。

臨床現場における患者さんとの相互理解の重要性は、臨床家にとって基本的な必須要素です。
しかし、その重要性は力説されるものの、その手段や評価法については抽象的あるいは『象の卵』が
多いように思います。時として、核心に触れることがタブーと感じさせられることも少なくないようです。


日本人の独自性

日本人の独自性については日本人と肩こりでも、様々な文明文化を短期間で積極的に取り入れ芯まで染まらない。とか、多種多様の文字を自在に操るが外国語が苦手でカタカナで発音する日本人などと解説しましたが、なかでも“和を尊ぶ”大和の国の住人(日本人)の曖昧さは、臨床における患者さんとの相互理解の大きな妨げとなっているように感じます。その1つに厳密な学問的内容で定義され、使用されるべき医学専門用語でさえ、実に曖昧な日常語として使用されているという現状があります。



曖昧さの有害有益性

日本人独自の曖昧さには不思議な益と害が生じています。詳細は略しますが、共通語としての定義はあるが、曖昧な使用を容認し、肯定か否定かを語尾で自在に変化させ、明言を避ける文化を感じます。日本文化の否定ではありませんが、曖昧さの有害有益性に対する認識や使い分けは臨床現場における重要な武器になります。患者さんとの相互理解のみならず、あらゆる事象に対応する基礎位置を定めてくれるのも、曖昧さの有害有益性に対する認識だと考えます。



何かを論拠に

意味不明な前置きはこの位で、本題に入ります。相互理解に限りませんが、『わかりましたか』と問い、問われ、または自問自答するときに、その事象を『自身(相手)に必要な深さや幅まで分けるか否か』を検討することは有効です。しかし、一定の事象でも、各人に必要な項目やその深さや幅は異なります。ですから、ある事象を各人に必要な項目やその深さや幅に、『分けられる』すなわち、分類できるか否かを確認することにより、『わかったか否か』の判断や、理解度の是非も検討することが可能と考えます。
具体化された判断基準があれば便利だと考えます。そこで、ある事象に対し『わかったとする是非基準』を、その事象を『自身(相手)に必要な深さや幅まで分けるか否か』を検討する簡易基準としています。

例えば、多くの動物の中から『犬』を分類できれば『犬を分けられる』、分類できなければ『犬を分けられない』ことになります。さらに、その『深さや幅』により、理解できているか否かの是非も判断することもできます。一般の幼稚園児が、20~30種類の『犬』を分類できれば、「犬をよくわかっている」と判断できますが、ペットショップの店員としては不十分でしょう。宝石業を営むには宝石の色や取扱い法を知ることは不可欠ですが、鉱物学者と異なり、宝石の分子構造まで知る必要はないでしょう。



わかる・わからない

『わかる』とは分類できることで、『わからない』とは分類できないことです。『わかっただろうか』と思ったとき『分けられるだろうか』と自問してください。分類できたと思ったときは、『分類した要素物』を検討してください。『何で分けたか』を知ることは重要です。次に『その他の要素物』での分類を試み、その深さや幅が自己にどこまで、何ゆえに必要かを判断してください。『わけがわからない』と思ったときは『分ける要素物』を見い出せていないと考え、『分ける要素物』を探してください。『分ける要素物』を見い出せば、『分け方』が分けられるようになります。『わけがわからない』とは『何(どの要素物)で分ければよいのか、何(どの要素物)で分けられているのか、その要素物が見い出せないか、分けられない』ことです。



分け過ぎに注意

物事の理解に『分けること』は重要ですが、『分け過ぎ』への十分な注意も必要です。

水についての議論なら『分子レベル』までの分解に留めるべきです。さらに分解し『原子レベル』へ議論を進めれば、議論の対象だった『水』は消えてしまいます。細かな文字を読むのに、虫眼鏡は便利です。このとき、顕微鏡を使用することは愚かです。私たちは指圧師です。指圧師も疾病の治療を行ないますが、医師ではありません。医学知識も『医師用』でなく、指圧師に必要な医学知識を学び、指圧師の立場から駆使することが必要と考えます。



教師猫のたくらみ

このQ&Aの回答法もそうですが、教師猫はHPの内容の多くを簡単には『分け方』が分けられないように書き、疑問を投げかけたり、質問を誘導しようとたくらんでいます。一読して「わかったような気になるが、よくわからない」のはそのためです。さらに、随所に、押圧法の秘伝を隠しています。秘伝を教師猫から公開するつもりはありませんが、あなたのレベルを『質問の質』で測り伝授します。

HPの中に数多く隠してある秘伝の鍵を探し、質問してください。教師猫は待っています。





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