「うんち」について
「うんち」は体からの大きなお便りです。お便りの読み方について説明しましよう。理想的なお便りは、俗に「一本○○」と呼ばれます。十分な太さと長さがあり堂々とそびえ立ち、トイレットペ-パ-も汚さず激流にも動じません。水に浮かせば、ゆっくりと浮き沈みを繰り返し、徐々に沈んでいきます。
「うんち」の中身は、栄養を吸収された食べ物の残りカスだと思われがちですがその大半は、腸内細菌(30~50%)と剥がれ落ちた腸内膜(20~30%)で、残りが水分と食べ物のカスです。(注)食物や体調により比率は変化します。
「うんち」が臭いのは腸内細菌のせいです。無菌動物の「うんち」は臭いません。
健康な人の便1g中には、約1兆個の腸内細菌(死骸を含む)がいます。
生後最初の便は、無菌です。翌日には、1g中1千億個の細菌が観察されます。
病原性大腸菌O-157のような感染力の強い菌は、数百個(時に数十個)で感染します。排便後や入浴前に、流水で十分洗い流して下さい。
「うんち」の色は、胆汁に含まれるビリルビン(胆汁色素)の色です。 ビリルビンは、古くなって赤血球の皮の部分です。脾臓で破壊され、肝臓を通り胆嚢に集められます。白便や黄疸は肝臓疾患や胆道疾患などに多い症状です。
「うんち」の量は食物繊維を多く取れば増えます。食物繊維とは人間の消化酵素では消化されない、食物中の難消化成分の総称です。
食物繊維は腸の運動と深い関わりをもっています。便秘の特効薬でもあります。
≪「うんち」は体からの大切なお便りです。読まずに捨ててはダメですよ≫