日本と日本人について
20万年程前、アフリカで突然変異を起こした“ミトコンドリア・イブ”を祖とする現生人類は、10数万年の時をかけ過酷な気象変化のなかを様々に進化し、世界中に狩猟採取の場を求めて流浪していった。
一万数千年前、東洋の果てに、南北のモンゴロイドのみならず、コーカソイドも移動してきた。
氷河期が終わり、気候の安定と共に大陸から隔離され、東洋の孤島となったこの地で、人々は採取から農耕へと経済を移し、混血を繰り返し、幼形進化と共に、農耕民族となった。さらに、独特の地形や世界にも類のない気候は、独自の文明文化を育てていった。
様々な文明文化を、短期間で積極的に取り入れても、芯まで染まらない日本人。
多種多様の文字を自在に操るが、外国語が苦手で、カタカナで発音する日本人。
甘える、すみません、素直など、外国には存在しない言葉を日常に使う日本人。
黄色いバナナとアジアの人々に呼ばれ "肩こり"という不思議な病気の日本人。
貞操へのこだわりとおよそ程遠い下着を、何故か、日常に使用していた日本人。
虫の声、鳥の声、和楽器の音などを、人の言語と同様に左脳で処理する日本人。
蒸気船に脅かされ急遽鎖国を解いても、即座に順化し、残切り頭で“はいからさん”になった。
敗戦により短期間に一億の民が “世界の歴史”にも例がないと言われるほど食文化も変えた。
生活様式や衣服まで“欧米風文化”を取り入れ、基本動作や体形(骨格)までも変化させている。
西洋医学は、西洋で暮らす西洋人のために、西洋文化が作り上げ、中国医学は中国で暮らす、中国人のために中国文化が作り上げた伝統的医療技術です。日本人は、“比類なき日本文化”による独自の影響を受けています。日本人の疾患は日本人の独自性を理解した日本医学で治療すべきと考えます。
『日本人の健康状態は、日本人を基準とした、独自の物差しでなければ計れない』