椎間板ヘルニア
椎間板の線維輪に生じた損傷や変性が原因で、髄核が脱出して脊髄や神経根を圧迫します。頚椎にも生じますが、下位腰椎に最も多く、様々な神経症状を起こします。
ヘルニアMRI画像
ヘルニアMRI画像(水平断)
掲載した椎間板ヘルニアMRI画像は現在『指圧研究会・咲晩』メンバーであるT.H君の中学時代からの友人(ケン氏)より提供されたものです。典型的な腰椎椎間板ヘルニアで明白な坐骨神経痛の症状を呈していました。外科手術で対応されることの多いケースだと考えます。
腰仙骨神経叢
腰椎椎間板ヘルニアは、神経症状出現部位の支配神経を知ることによりヘルニア(脱出)部位を推定することが可能となります。「先生、腰の骨が飛び出しているので、指圧で押し込んでください」と来院する患者も珍しくありませんが、「物理的に押し込む・・・」等とはナンセンスです。自己再生力(特に異物の処理能力)を喚起させる施術により、神経症状の改善が認められます。
ケン氏の書き込み
2003年12月、インターネットで、『指圧、浪越、静岡』で検索したら、下記のサイトを見つけました。
『指圧研究会・咲晩』メンバーであるT.H君を通じ確認したら、ケン氏の書き込みでした。
http://mura.pekori.to/cgi/out/yybbs_hernia/21.html
書き込みのコピー
[1182] ヘルニア 投稿者:ケン 投稿日:2002/10/20(Sun) 00:25:49
はじめまして。28才で会社勤めしています。二年前(2000年3月)にテニスをしている最中に突然腰に激痛が走り、3日間寝たきりになりました。今まで大きな怪我や病気を家族もしたことが無く、自分の判断で自然治癒にまかせて生活し、テニスも続けてきました。二年前にしていた仕事は製造業で、一日中腰を曲げて作業することが多く、重いものもたくさん運びました。2001年の7月くらいから接骨院に通い始めました。いろいろな所で診てもらいましたが、腰痛はよくなりませんでした。今年の6月位から左腰と左足の痛みが悪化し、歩くことが困難になりました。夜も痛みで眠れなくなり大変な思いをしました。整形外科でMRIを進められた結果、椎間板ヘルニアと診断されました。この時のレントゲンのコピーを今でも持っていますが、4、5番目の椎間板が飛び出し神経を圧迫している様子がはっきりと写っていました。整形外科の先生の説明によると、10人に1人か2人はほおって置いてもヘルニアがひっこんでしまうことがあるそうです。自分みたいに大きなヘルニアが治ったのは今までみたことがないから、少し様子をみて手術をおすすめしますと言われました。中学の頃からの友人が、現在指圧の専門学校に通っているので相談したところ、静岡県内にある浪越流の指圧の先生を紹介してくれました。1、2週に一度のペースで土曜日に山梨県の甲府市から4時間半かけて通っています。今日で合計6回みてもらいました。先生にはこのペースでヘルニアを何とかするのは虫がよすぎるって言われていますけど、効果があって足の痺れは無くなり、かなり回復してきています。先生からの説明の中に、10人腰の痛い人がいれば、10人様々原因があって(姿勢・職業・体質など)10人治し方も違ってくので、患者一人一人の体を知るために出来るだけ多く足を運んでもらって原因を把握して、その人に合う治療を施していくとのことです。腰が痛いから腰だけを治療するのは、治療と言うよりむしろ慰安だともおっしゃっていました。腰痛に限らず、体の一部が痛いと言うことは患部とそれ以外の原因があるので、それをきちんと治していかなければならないそうです。今私がしてもらってることは背中とお腹と膝の上とお尻の横側などを中心に指圧してもらってます。骨盤の矯正も少しし始めています。(表現が分かりづらくてすみません)ヘルニアで悩んでるみなさん!ヘルニアになってしまってもスポーツが満足に出来るようなところまで回復している人がいることも事実です。私は浪越流の指圧師に診ていただいてよくなってきていますが、みなさんも希望を持って自分にあった治療をしてくれる所に巡り会えることを願っています。長々と語ってしまい申し訳ありませんでした。
T.Hくんからの報告
ケン氏の腰椎椎間板ヘルニアについて『指圧研究会・咲晩』メンバーであるT.H君に報告を依頼しました。以下、T.H君の報告を患者氏名(ハンドルネーム「ケン」)以外は原文のまま掲載します。
平成16年4月5日
ケン君のヘルニアに関する報告
平成12年3月
- テニス中に腰痛発生。3日間寝たきりになる。
- その後、特に治療することもなく生活。テニスも続ける。
- 製造業で重い物を運ぶ。
平成13年7月
- 接骨院で治療開始。腰痛は良くならない。
平成14年6月
- 左腰、左足の痛みが悪化。歩行困難。
- 左足に体重をかけると、左腰、左足にしびれ。→痛く、熱くなる。座らないとダメ。
- MRI検査:ヘルニアの診断
8月
- 高校のクラス会で会うと、腰が前へ曲がり、治療を試みたが伏臥もできず、お手上げ。
- 平島先生を紹介する。
9月
- 平島先生の治療を受け始める。
- 3回くらいまで毎週通うが、効果は感じられなかった。(自覚症変化なし)
Q なんで効果がなかったのに通ったの?
A 先生が、すごく丁寧に説明してくれたので、納得できた。
- (ヘルニアのこと。数回の治療でこのヘルニアが治るそんな都合がよくない。など。)
- また、何回も何回も同じことを繰り返し言われることで、納得できた。
- (治すのと気持ちいい事は違う。体のバランスは違う。痛いところと原因は違う。)
- 4回目から曲がった体が起き上がりだし、50mくらい歩けるようになっていた。 この時、"ん?よくなってる。"と実感できた。
- 6回目で足のしびれなし。腰に痛みはまだあったが日常生活が苦ではなくなっていた。
- インターネット投稿
- 9回目で日常生活OK。腰もほとんど痛みなし。
- 計11回通う。(平成15年3月まで、約半年)テニスも3月から再開。
- 腰を痛める前よりも調子がよかった
平成16年4月
- 現在1年治療していないが、調子は良い。テニスは続けている。重い荷物を持つと腰に張りは出るが、次の日には戻る。痛みは1度も出ていない。
- が、自覚がないだけで、先生がみるとバランスは崩れている気がすると、思っている。