感想文「ケンちゃんを担当して   43期 R・S」

注:〔きっこうカッコ〕内は教師猫の加筆です。


前回に引き続いてケンちゃんを担当しましたが、前回は〔教師猫が見学参加のケンちゃんを指圧、R・S先生は側で兄弟の〕コウちゃんを担当というか相手をしていたのでケンちゃんに指圧をするのは実質今回が初めてでした。足の側からまわって威圧的にならないよう注意して近づいて、お母さんが目に入るような位置になるよう寝かせました。この位置取りは後々のことを考え良かったかと思います。他のことに気を取られていても、とにかく周期的に母親の姿を捜しますので。

挨拶代わりに手から始め冷たくはなかったので、軽く足を触って温度を確認、腹部に移りました。腹部はやはり他のCPの子たちと同じように硬く緊張がありました。半坐位になり、手を置いてふわーつと、ディファンスを解くように、起こさせないように注意して慎重に押していきました。表情を見ながら行っていたのですが、押されての反応は表情からは読みとれませんでした。ただただ「泣くなよ~。」と思いながらやっていました。

ケンちゃんは家族の様子、特にコウちゃんが何をしているのかがとても気になるようです。また電化製品や名札にとても興味を示します。前回、先生から「遊びに付き合うな。遊んでくれる人しか相手にしなくなる。」と注意を受けていたので指圧そっちのけという状況にならないよう気をつけました。

〔表情から腹部緊張緩和が判断できたので抱きかかえた姿勢を指示〕 腹部をやっているうちに交差していた脚が開きましたので、脚に移りました。ここで先生から「膝裏とアキレス腱をやるように、足は足先に血液が行くような感じで」と指示を受けました。この体勢では腱部は四指で押すことになり難しかったです。腱及び足をやっていると足関節の動きが柔らかくなっていきました。おおーっと思いつつ足も暖かくなったなあと、続けているとケンちゃんの目がトロンとしてきてやがて僕の腕の中で眠ってしまいました。眠ってしまったあとも下肢及び腹部の指圧は続けましたがケンちゃんが起きることはありませんでした。施術を終えてみて、かなり集中してやってたなあと思います。というのも、中盤、先生が講義をしていましたがほとんど耳に入らなかったし周りの状況も目に入りませんでした。また、すぐに動けないほど足がしびれているとは(苦笑)。ケンちゃんが眠ってしまったことに対してメンバーの皆さんから「すごいね~」と言われましたが、正直よくわかりません。あれだけ長時間やったから疲れた?今は遊べないんだと諦めた?昼寝の時間だった?まぐれ?等々考えてしまいます。この日の出来事を何度でも再現できるか、もっと短時間で、指で変化を感じ取れるかが今後の課題です。

(感想 続き)
今回、咲晩のメンバー達が子供たちとその家族を自然に迎え入れ施術している姿は、学校の五階で先生の治療を遠巻きに眺めていることしか出来なかったことを思い起こすとダメだ~、わかんねぇ~と言いつつ、かなり進歩してんのかなと思います。まだまだですけど。



単関節筋と多関節筋、身体の使い方の感想
【単関節筋と多関節筋】ついにこの講義が来たかーという感じです。随分待った気がします。とはいえ今だからこそいいんだと思いますが。身体を考えていくうえで基本となる、すべての運動機能障害に通じるとのことですのでしっかり理解したいです。あのプリントは現在必携です。
骨格筋の随意性について「骨格筋がすべて随意、意のままに動かせるというなら練習がいらないということになる。」と聞いてなるほど、と思いました。先生が疲れない理由として、ピアノの音の出し方、くねくねものさしを使った説明は分かりやすかったです。

実技で、加圧時に腰を動かすのは初めてだったのでなかなかうまくいきませんでしたが手首の締めの重要性を再認識しました。しかし、押圧操作は細かく分解できますね。いやはや奥が深い。移動時も含めて効率の良い身体の使い方の研究を日々あーでもないこーでもないとやっております。支点を一カ所におかないことや実際の動きのときの単関節筋と多関節筋の使われ方がちょっとあやふやなので、次回復習してくれたら嬉しいです。



ケンちゃん宅初回往診治療の感想(抜粋)
押されかた自体がイヤということではないようでした。今は指圧の時間だよということを認識させることが難しい。ご両親から「前回、家に戻ってからとても活発に動き回っていた。」とお聞きし、効果があったのかなーと思いちょっと嬉しかったです。また、「平島先生は治療中に玩具で気をそらせることはしないようにと指導される。他の医療関係者とはまったく反対なんですよね。」という話をされたのが印象に残りました。ちょっと関係ないですが、ケンちゃんが何を言っているかに関するお母さんの翻訳能力というか聞き取り能力にはびっくり。母親ってスゲーと思いました。とにかく、前回ほどの効果は挙げられず(効果がなくはなかったとは思うが足はあまり暖かくならなかった。そういえばケンちゃんに限らず手足が冷たい患者で手はOKでも足がダメということが多い気がします。)二歳児の対応ってどうすりゃいいんだーとぶちのめされた思いで帰りました。





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