人とは如何なる者か
私たち、人とは如何なる生物でしょう。
哲学や定義ではなく、私達が“脳性麻痺による疾患”への対応や指圧の有効性等を理解する為に必要な概念をお話します。
生物は生き残りを賭け、次第に変化していきました。その中で運動と感覚機能を獲得した群れを動物と呼んでいます。単細胞から、膨大な時間をかけ多細胞へと進化した種の一部は、爆発的にその類を増やし、特殊な機能を獲得し続ける種も現れました。しかし特殊な機能を獲得したゆえ、その機能が欠如した場合に深刻な事態を招きかねません。飛べる種類の鳥と、飛べない種類の鳥にとって、飛ぶという機能の価値は著しく異なります。
動物は如何なる進化を遂げ、最初に獲得した“運動と感覚機能”は、それにどの様に関わったのでしょうか。多細胞動物が獲得した機能に"血液の閉鎖循環"があります。この機能が、動物を“動物らしく”させている大きな要素でもあります。しかし、これは“動くこと”を条件に獲得できた機能なのです。
医学の進歩に“人の知性”は不可欠です。でも、医学の進歩を可能にした一因が“人の持つ、人独特の身体機能”であることを見過ごしてはいけません。
例えば“長期療養生活”です。 馬が足を骨折したら、長期生存は困難となります。人ほど、長期療養生活が可能な身体能力を持つ動物は多くはないのです。
(恐竜の一部の種には療養生活が可能な身体能力を持つ種がいたようです)
“脳性麻痺による疾患”への対応に、人の持つ特殊な身体機能を理解することは予防や改善に重要な知識となり、さらに指圧法も分かりやすくなります。
(お願い:あまり真剣に読まず、イメージにとどめてください。中身は講義で)