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他覚的判断

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他覚的判断

素人向けの他覚の見方は?  投稿者:もやし 投稿日:2004/07/29(Thu) 00:39 No.208

「筋肉について」を読ませていただきました。
「筋肉の破壊と再生にいては別項で説明しますが……」とあったので、その別項がアップされるまで待とうと思いましたが、気になると一刻も早く知りたくなる性分で、質問をお許しください。 私はまだ全然押圧法ができていない者です。
しかし学生であるため、指圧実技の授業では否応なく相手に指圧せざるを得ない立場です。
その中で(つまり押圧法も出来得ない状況で)、強圧好きの相手に「筋線維以上の破壊」にならないで済む方法、あるいは素人にも判断できる他覚の見極め方ってあるものでしょうか?

Re: 素人向けの他覚の見方...  投稿者:教師猫 投稿日:2004/07/29(Thu) 14:46 No.210

もやしさんへ

答えを書き始めたのですが…長くなりそうです。答えは、れいの場所へ運びます。
非力な教師猫には、少し重いので運ぶのが大変です。外は暑いのでシャツを着てきます。
少々お待ちください。

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お答えします。

もやしさんの質問を教師猫が教師猫的に分解しお答えします。
答えの都合で質問を順不同にさせてもらいます。

>素人にも判断できる他覚の見極め方ってあるものでしょうか?

素人にも…が少々引っかかりますが、受け手の筋性防衛を見極めることです。
筋性防衛は無意識に生じる反射ですから、誰にでも生じます。少し乱暴ですが急に突けば出やすいので、受け手の了解を得て学習してください。
但し、受け手自身が反射を抑制している状態では筋性防衛が生じない場合があります。
これは受け手が意識して行なう場合と無意識で行なう場合があります。
他に、受け手の筋性防衛が完全に解除された場合でも筋性防衛は生じません。

無意識と意識の反射抑制について、少し具体的に説明します。
筋肉は急に引き伸ばされると反射的に収縮します。いわゆる伸張反射です。
この反射の中に起立反射があります。起立反射は立位姿勢による姿勢維持や立位動作などに重要な反射ですが、この反射を解除しないと急に膝を曲げて座る動作などはできなくなります。起立反射は急に座る場合などに無意識で解除できる反射の一例です。
暑い物や冷たい物に触れた手を無意識に引っ込めるのも反射です。この反射は我慢することで意識的に解除することもできます。意識で解除できる反射の一例です。
ここでは、無意識と意識の反射抑制についてイメージ的理解でも十分です。

筋性防衛を見極めるには、まず、筋性防衛が誰にでも反射的に生じることを意識してください。次に筋性防衛を指先に感じられない場合は、筋性防衛を見落としたか受け手が意識して反射を抑制している状態であるかを判断してください。筋性防衛が起きているのに最もわかりにくいのは受け手が強圧に慣れていて無意識に反射を抑制している場合です。
いずれも筋肉が収縮し硬くなっています。(操作法は「押圧操作はなぜ腹部から」を参照)


>私はまだ全然押圧法ができていない者です。しかし学生であるため、指圧実技の授業では否応なく相手に指圧せざるを得ない立場です。・・・強圧好きの相手に・・・。

もやしさん。
あなたが指圧実技の授業で強圧好きの相手に褒めてもらう必要があるのですか? 押圧法では、患者に他覚的変化を自覚させ、自覚症状を無視するほどの他覚的評価を行います。 受け手の自覚的評価に気を奪われず、患者に他覚的変化を自覚させる技能の習得が重要です。 あなたが慰安家を目指すのであれば話は別ですが、「一指、万物を生ず」です。あれこれ悩まず自らの指を磨くことを心掛けて下さい。指圧は最終的には手技です。


>「筋肉の破壊と再生にいては別項で説明しますが……」とあったので、その別項がアップされるまで待とうと思いましたが、気になると一刻も早く知りたくなる性分で、質問をお許しください。

質問は自由です。気にせず、何でも書き込んでください。但し答えも自由だと認めてください。


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