反射とは
感覚器官に与えられた刺激が、中枢を経て、意識と無関係に、特定の筋肉などの活動を規則的に起こす現象をいう。
反射弓とは
反射を起こすインパルス(信号)が走る神経経路をいう。
(受容器→求心性神経線維→反射中枢→遠心性神経線維→効果器)
伸張反射とは
伸長された骨格筋が断裂や脱臼などを防ぐために急激な収縮を起こす反射。
通常は正常な反射であるが異常亢進は、関節の変形や脱臼の原因となる。
脳性麻痺の場合、不動性萎縮等による筋萎縮が伸張反射の異常亢進を促す。
反射異常とは
反射の異常には、正常では出現しない病的反射と正常の反射が減少や消失または、亢進する場合がある。
【伸張反射亢進と変形の例】
膝蓋腱反射亢進による伸展膝、反張膝。アキレス腱反射亢進による尖足変形。
ゆび(手指、足趾)の把握反射亢進による、ゆび(手指、足趾)の屈曲変形。
上腕二頭筋反射亢進での肘屈曲変形。上腕三頭筋反射亢進での肘伸展変形。
伸張反射亢進は拮抗する単関節筋群にも、過緊張による過活動等の悪影響をおよぼし、股関節や肩関節の脱臼の原因ともなる。