指圧について Q&A-4
Q)指圧師に経絡経穴に関する知識は、必要なのですか。
A)指圧師でも国家資格(免許)取得に"不可欠な知識"は必要でしょう。
しかし、指圧の創始者である徳治郎先生は「指圧は按摩(圧迫)ではない、指圧師に経絡経穴に関する知識は必要ない」と主張され、学ぶことにも難色を示されていました。
Q)徳治郎先生は経絡経穴を否定されていたのですか。
A)経絡経穴は数千年の歴史を持ち、WHOも認める価値あるものです。
先生は、経絡経穴の内容を否定されていた訳ではありません。
Q)では何故、経絡経穴を学ぶことにも難色を示されたのですか。
A)指圧習得や技術向上の妨げになるからです。
Q)何故、経絡経穴を学ぶことが指圧習得や技術向上の妨げになるのですか。
A)指圧はその操作習得により自在な押圧が可能となります。しかし、自在な押圧操作習得のためには「どこを押すか」という圧点の知識習得より「いかに押すか」という技術習得を優先する必要があります。経穴経絡のような圧点に対する知識習得は、指圧効果の優劣が圧点選択優劣に由来するかのような誤解を生じやすく、「どこを押すか」が優先され「いかに押すか」という押圧操作技術習得のための基本認識さえ薄れかねません。先生が経絡経穴を学ぶことに難色を示された最大の理由はここにあります。
圧迫法では、治療効果の優劣は圧点選択の優劣に由来します。その最大の理由は加圧刺激が圧迫という一定で単純な刺激だからです。単純刺激でより良い効果を生み出すためには、単純刺激に効率よく反応する圧点の知識が不可欠となります。単純刺激である圧迫法にとっては欠くべからざる経穴経絡の知識も、高度で複雑な刺激を駆使する押圧法にとっては無用のものであることを認識してください。