脳性麻痺児の運動機能障害を改善するために
脳性麻痺とは「脳の発達過程で脳の非可逆的障害により生じた、非進行性だが半永久的に持続する運動障害の総称である」と医学書に書かれています。
ここでまず重要なことは、脳性麻痺という用語に対する正しい理解です。
脳性麻痺とは、脳の非可逆的障害の後遺症であることを認識して下さい。
(後遺症:原因となる主疾患が治癒した後に残存又は発症する機能障害)
脳性麻痺に対しては「如何なる治療も無効であること」を確認してください。
私たちが取り組むものは「脳性麻痺」ではなく、「脳性麻痺による疾患」です。
「脳性麻痺による疾患」は、脳性麻痺の運動障害が原因となる病気です。
「脳性麻痺」と「脳性麻痺による疾患」とが、区別されていないように思えます。
この両者の混同が「脳性麻痺による疾患」に対する治療行為や治療意識に対し 「不可能に対する挑戦」という観念を生じさせる最大の原因であると考えます。
「脳性麻痺」に苦しむ脳性麻痺児及びその関係者をさらなる苦しみに誘うのが「脳性麻痺による疾患」です。しかし、これは回復不可能ではありません。
「脳性麻痺という運動障害」により運動機能低下・不動性萎縮・血液循環不良・自然治癒能力や自己免疫低下など様々な「脳性麻痺による疾患」が生じます。さらに、これらは悪循環を起こし、各器官の機能低下におよびます。
「脳性麻痺」から「脳性麻痺による疾患」が生じる最大の原因は、人が動く生物で地球に重力が存在するということでしょう。
押圧法(指圧)は「脳性麻痺による疾患」に最も効果的な治療法です。