抗重力ブラ 詳細・1
乳房(ちぶさ)とバストの異なり
乳房(ちぶさ)は、分娩後の一定期間のみ乳汁を分泌する、授乳のための器官です。ほとんどの哺乳類の雌の胸・腹部にある左右対称の隆起で、野生では、授乳時に乳頭が露出するほどの膨らみにしか発達しない種も少なくありません。
現生人類の雌は、単なる授乳器官である乳房(ちぶさ)に、雄に性的成熟度を知らせて性的に引き付ける(以下、性的成熟度アピールという)機能を備えました。
ここでは、現生人類の雌のみが有し、他に類を見ない形状の乳房(ちぶさ)であって、形状やシルエットによる性的成熟度アピール機能を備える器官を乳房(ちぶさ)と区別するために、便宜上「バスト」と呼ぶことにします。
バスト獲得の経緯
現生人類は、万物の霊長を自負するまでの知的生命体に進化しましたが、その陰でいくつもの機能を失い、かつ補ってきました。
なかでも、直立姿勢の獲得や嗅覚等の機能低下は、現生人類の雌に不可欠な性的成熟度アピール機能を、著しく低下させる可能性を含んでいました。この事態を回避するため、現生人類の雌は、身体の形態を変化させ、バストという新たな性的成熟度アピール機能を備える器官を獲得しました。
具体的には、直立姿勢の獲得により、四つ這いであれば観察が容易であった外性器による性的成熟度アピール機能の低下や、嗅覚の機能低下に伴う性フェロモンによる性的成熟度アピール機能の低下を補うため、本来は、単なる哺乳器官である乳房(ちぶさ)を、直立姿勢で観察が容易な前胸部中央に位置する1対を選び、性的成長に伴い、本来の働きである乳汁の産生には全く関与しない(時には、不利に働く)脂肪組織で膨張させて巨大化し、その後は、老化に伴い下垂するという機能を持たせたバストという新たな器官を獲得することで、形状やシルエットによる性的成熟度アピール機能を獲得しました。