成長痛について
【成長痛の症状】
- 1. 幼稚園児や小学校低学年児に多くみられ、突然急激な痛みを訴えます。
- 2. 痛みは主に下肢痛(膝関節痛、足関節痛)で、時には腹痛を訴えます。
- 3. 夜間に発生することが多く、ほとんど翌朝には痛みが消失します。
- 4. 病院での各種検査の結果は、ほとんど異常が認められません。
- 5. 医師の話(指導)では『成長期にしばしば診られる「成長痛」です。
- 病気ではありませんから処置の必要もありません。放置していると自然に治りますから、心配しないようにしてください。』・・・が一般的な話です。
【成長痛の症例】
患者:小学3年女子。体形:平均よりやや細身で長身。
主訴:膝関節痛。
発症の様子:連日午後8時頃から急激な痛みを訴える。4時間近く泣き続ける。
泣き疲れて眠る様子。翌朝は痛みが消失。病院で成長痛と診断される。
来院時の様子:父親に抱かれ午後9時頃来院、痛みのため立てないと泣く。
成長は、生物にとって生理現象です。生理現象とは、生きていることに伴う体の正常な働きを言います。本来、生理現象に苦痛を伴うものは多くはありません。出産は苦痛を伴う生理現象の代表例で多くの動物でも観察されています。
しかし、成長痛は、人以外の他の動物では観察されてはいないようです。
何故、人にのみ成長痛が起こるのかは疑問です。臨床例には交感神経の異常緊張が診られます。交感神経の異常緊張は腹部の触診で簡単にわかります。
交感神経の異常緊張は痛みを伴います。(交感神経は痛みも感じます。)
膝関節や足関節への痛みは「放散痛」だと考えられます。交感神経の緊張緩和により成長痛症状が改善します。成長痛の緩和には腹部指圧が効果的です。