水分補給の質問
水分補給の質問
灼熱の熊本から 投稿者:豆乳 投稿日:2004/07/29(Thu) 16:59 No.214
こんにちは。非常にご無沙汰しています。
教師猫さま、えのきちゃん、お元気ですか?
今回掲示板にお邪魔しましたのは、このように暑い日が続く時の上手な水分の取り方について
教えてほしいな~、と思って遊びにきました。
少し前の掲示板でも紹介されていましたが、また再度詳しく教えて下さい。
私は以前、【お水を1日2リットル飲む】ことを習慣にしていた時期がありました。
その時は冷えとむくみが非常に強くなり、体調がとても悪くなった経験があるのです。
以前の掲示板の中では【薄く作ったスポーツ飲料を1~3リットル飲むように】と書いてありましたが、
その差はどうしておこるのか?
職業モデルの方はなぜ1日に3リットルも水分補給するのか?
身体の中のミネラルの排泄はどのように行われているのか?
興味が尽きません。どうぞよろしくお願いします。ではでは。
Re: 灼熱の熊本から 投稿者:教師猫 投稿日:2004/07/30(Fri) 17:13 No.222
豆乳さん。元気そうですね。
>私は以前、【お水を1日2リットル飲む】ことを習慣にしていた時期がありました。
>その時は冷えとむくみが非常に強くなり、体調がとても悪くなった経験があるのです。
典型的なミネラル不足の症状ですが、摂取法にも問題があったように感じます。
後で、れいの場所へ来てください。お待ちしています。
お答えします。
豆乳さん。灼熱の熊本から書き込みをありがとう。
前置きを一言。臨床現場での患者対応に質問技術は欠かせません。質問技術の優劣は患者との信頼関係に著しい影響を与えます。「話し上手」と「聞き上手」、臨床現場で患者との信頼関係をいち早く築くのは「聞き上手」だと思います。「話し上手は聞き上手」ともいい「聞き上手」は話も上手と評価されます。もちろん、臨床現場では「聞き上手」なだけでは務まりません。患者が難問・奇問・珍問・愚問の数々を容赦なく浴びせ答を求めてくるからです。臨床現場で患者に対応するときは、患者に応じた多くの答え方が必要になってきます。患者の質問に対する答え方を習得するには、質問する技術を磨くことです。いずれは、『臨床家の患者対応』に関するコーナーを作り、理論と実技を書き込む予定です。その為の土台作りという目的も掲示板に持たせています。教師猫の手の内を明かすと、殆どの問いに中途半端な回答を出しています。時には、納得できない回答で納得させようとしています。教師猫としては自身で読み返すのが恥ずかしい内容も、平然と回答として書き込んでいます。言葉を変えれば、餌が欲しくて再質問や新たな疑問が生じる回答を心掛けています。再質問を行ない質問技術なども磨いてください。
豆乳さん。オ・マ・タ・セ・しました。
>身体の中のミネラルの排泄はどのように行われているのか?
身体内のミネラルは、主に尿や汗によって失われます。しかし、腎臓や汗腺はミネラルの排泄器官ではありません。本来、腎臓や汗腺ではミネラルの再吸収が行なわれますが、様々な条件で再吸収効率が低下し、結果的にミネラルが排泄されてしまうのです。過剰な水分摂取が多尿を引き起こし、ミネラルの再吸収効率を低下させる一因となります。1日2リットルの水分摂取が一概に悪いわけではありません。
水温や一度に飲む量も大切な要素になります。「茶腹も一時」と言われますが、水分はそれらの温度により、胃腸への停留時間が異なってきます。温度が高ければ留まる時間が長く、低ければ短くなります。一度に吸収できる水分量は限られていますから、短時間の多飲は消化液を薄める原因にもなり、冷水であれば、腸に過剰な刺激を与えて下痢の原因や深部体温の低下による消化酵素や解毒酵素などの働きを阻害する原因にもなります。さらに、冷えやむくみの原因ともなります。
>薄く作ったスポーツ飲料を1~3リットルと書いてありましたが、その差はどうして?
成人の尿量は1日約1.5リットル平均です。呼吸や発汗(不感性発汗や蒸発を含む)により失われる水分は生活環境・行動の内容・個人差などにより著しく異なります。但し、体内より失われた水分は補う必要があります。食事にも水分が含まれますが、食事内容や食事量によって著しく異なります。嗜好品として飲料されたアルコール・コーヒー・お茶類に含まれるアルコール・カフェイン・タンニンなどを排泄するためには水分が必要となります。ビール一本に含まれるアルコールを排泄するために、コップ半分位の余分な水分が必要となります。即ち、ビール1本飲めばコップ半分程度の水を補給しなければ水分バランスは保てなくなります。さらに、アルコール分解に関わる各種分解酵素の量や働きの個人差、アルコールによる交感神経の緊張によって生じた血管収縮によるうつ熱に伴う深部体温や脳温の上昇防止のための発汗作用によって失われる水分量を考慮すれば・・・さらに、摂取する温度、胃腸の働きの個人差・・・コーヒーやお茶では含まれるカフェインやタンニン濃度が様々なので・・・もっと掘り下げますか?
教師猫の爪は掘ることは適していません。少々爪が痛くなりましたので掘り下げるのはこの辺で・・・。
(必要な内容は再質問してください)
水分補給量を様々な条件を無視して、“成人1日何リットル”などと定めることは、無意味ともいえます。しかし、質問されればそれなりの目安を答えねばならないのが臨床家でもあります。対応している患者さんの場合は様々な条件を考慮し、比較的簡単に答を提供することができます。ここでは不特定多数の成人への対応となりますので、答えも大まかな目安となります。平均的な食事の水分量や尿量から判断すると、飲料する水分量は最低でも1日1リットル必要と考えます。市販のスポーツ飲料のミネラル濃度は体液に近いもので、そのまま飲料しても骨への 〔石灰沈着〕や結石の原因にはなりにくいと考えます。しかし、スポーツにより消費するカロリーの補給も考慮し糖類が含まれています。市販のスポーツ飲料に含まれるエネルギー量は、1リットル中に250~300Kcal程度です。通常100Kcalのエネルギー消費には縄跳び1,000回の運動量が必要となります。各自の発汗量や運動量その他の条件を踏まえて、濃度や摂取量を定めてください。摂取法も考慮してください。 教師猫としては暑さによる多汗や食欲不振などを考慮すれば、1日1リットルのスポーツ飲料を2~3倍に薄めて摂取されることをすすめます。但し、夏のだるさや食欲不振にビタミンB群が関わることも考慮してください。浜名湖のうなぎは・・・最高です。
>職業モデルの方はなぜ1日に3リットルも水分補給するのか?
ついつい、うっかり・・・書いてしまいました。豆乳さん。本当は教えたいのですが企業秘密ですから、
お答えできません。ヒント?・・・ですか。水分の働きです。目的は業の維持です。