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「てのひらの会・咲夢」について(1)

名前について

『てのひらの会・咲夢』とは、脳性麻痺児の親子の会です。親子で押圧法(指圧)を学ぶグループの名称です。『てのひらのかい・さむ』と読みます。名称の由来ですが、最初は「研究会付属の父母の会」という仮称でした。
しかし、私たちは「指圧の勉強会参加者」または「勉強会参加者」と呼んでいました。先生から「皆さんで正式な名前を考えてください」と言われても、私たちにとってこの会は「親睦の会」ではなく「わが子のための指圧講座」ですから「勉強会」でいいという感じでした。ある日、先生が黒板に“咲夢”とかかれ「名前を半分考えました。残りを皆さんで考えてください」と言われて「わが子のために指圧を学び。みんなで夢を咲かせようという思いを込めて考えました。英語で親指をサムと発音します。指圧への思いは、音の中に秘めます」という説明がありました。「先生の指圧は親指(母指圧)だけど、私たちが指圧で一番使うのは“てのひら(掌圧)”だから、“てのひらの会”がいい」という結論にまとまり、正式に『てのひらの会・咲夢』と名付けました。

てのひらの会・咲夢会長から一言

私たち親子は、学校・病院・施設などの治療や訓練にも通っていますが、「わが子のために、直接関わりたい」「もっとわが子に合った訓練は・・・?」との思いで指圧の研究会に参加しました。指圧に出会ってから、わが子のために直接関われることや家族で楽しくできることに喜びを感じています。

咲夢のこと押圧法のこと知らせたい、でも……

以前の私たちにできることは、「わが子のためにと、学校・病院・施設などを捜し求めてお願いする」ことでした。今は、わが子にできることがあります。
指圧(押圧法)のこと、一人でも多くの、同じ思いの方に伝えたい。でも・・・。

1996年1月にスタート

脳性麻痺児の運動機能障害に対応する指圧(押圧法)の研究チームから理論研究結果を臨床結果で証明するための呼びかけに応じ、1996年1月より提示された参加条件を満たした親子が研究会(わが子のための指圧講座)に参加し、同年12月独立した『てのひらの会・咲夢』を結成しました。

『指の光』1996年2月号掲載の参加感想

【日本指圧協会発行『指の光』に掲載された感想文を掲載します】

本日はこの研究会に参加させていただき、素晴らしい指圧を教えて いただいた事に、今大変感謝いたしております。
今迄、子供の面倒は妻に押しつけた状態でした。
決して自分がそうしたい訳ではありませんでしたが、子供と触れ合おうにも、出来ることと言えば一緒に風呂に入るぐらいでした。
今日教えていただいて子供のお腹に沢山の凝りがあることも知りました。私が指圧していくうちに小さくなり、あまり感じなくなりました。
子供がすごく気持ち良さそうにしています。先程まで、あんなに苦しそうだった『ゼロゼロ』(喘鳴)が、私の指圧で取れました。
これから、毎日子供と触れ合うことが出来ます。
本当にありがとうございました。


私たちは臆病です

私たちは、病院、養護学校、訓練の先生方を初め多くの関係者の方々にお世話になっております。今後も、お世話になります。皆さんは、わが子のために真剣に努力してくださっています。でも、親ですから、もっとわが子に良いものはないだろうかと求めます。指圧(押圧法)に出会った喜びは感じています。でも、言えないのです。「~ちゃん、最近○○が上手になったネ」と声をかけられて、それぞれの先生に「ありがとうございます、○○先生のお陰です」とお礼を述べます。身近に同じ思いを持つ友人がいます。指圧(押圧法)や『てのひらの会・咲夢』のことを伝えたい。〔指圧研究会・咲晩〕の先生方を紹介したい。理解してもらえるだろうか?関係機関の先生方の反応は?噂にされたり告げ口されても困ります・・・。思いは定まりません。

【なみこしとくじろう先生・ひらしまとしふみ先生との記念写真】

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お知らせします

当時は、参加資格者にも厳しい条件がありました。さらに、私たちの指導を担当していただける先生は数名いらっしゃいましたが、子どもへの対応は平島先生お一人でした。「会員が増えれば、わが子の時間が少なくなる」という思いも頭をよぎっていました。現在、平島利文先生を中心に20名以上の〔指圧研究会・咲晩〕の先生が子どもに対応していただけます。さらに、咲晩の先生方はスタッフ増員のため〔指圧研究会・咲晩〕スタッフ養成講座を開催され、押圧法の担い手を基礎から育成されているそうです。

小さなグループです

私たちは、〔指圧研究会・咲晩〕の先生方が東京都内で月一回行なわれる研究会に参加して、わが子のために押圧法(指圧)のご指導を受けている東京都近郊の脳性麻痺児の親子の小さなグループです。従来は月一回の会場での受講や治療でした。最近は〔指圧研究会・咲晩〕の先生方による往診指導や各種保険(往療マッサージ)制度を利用した往診治療を自宅で受けることができるようになりました。まだ、地区が限定されていますが、 会員増加と先生方のご協力で往診範囲が広がっていことを願っています。


お願い
ここから先は、興味本位での訪問者の入場をご遠慮願います。